メンタリング理論
メンタリング論について
参考
ホールと同じくボストン大学のマネージメント大学
キャシークラムが代表的な研究者
その成果はホールの著作にも紹介されています。
一般的にメンタリングとは経験豊富な『メンター』が未熟な『プロテジェ・メンティー』のキャリア形成に関して一定期間継続的に行う支援を指します。
クラムはより経験豊かな職場の人が未熟なものに対して挑戦的な課題や建設的なフィードバックを継続的に与えたり、他の人の注目を得るようにしたり推薦したりする事によって職業的アイデンティティの確立仕事のコツの学習、より大きな地位や責任を持つポジションにうまく昇進することを支援するのがメンタリングであるとしています。
また、クラムは組織におけるメンタリング行動を体系的に整理しています。
メンタリング行動
キャリア的機能
心理社会的機能
の二つに分類しています。
少し説明します。
まずはキャリア的機能
皆さんはこの機能の響きを聞いてどのように思われますか?
組織的地位や影響力などを保持している場合に発揮できる支援行動である為
いわゆる上司がその役割を担う場合が多いと考えられます。
具体的には5つの行動がこれに含まれます。
この行動はメンティーにとっては仕事のやり方や昇進昇格を支援する機能が有されており
主にキャリアの客観的側面(外的キャリア)を支援する行動だという事です。
また、心理・社会的機能とは先ほどのキャリア的機能とは異なり相互信頼と親密性を増していく人間関係を前提としており組織的地位や影響力がなくても発揮されると考えており
4つ挙げております。
読み上げる。
この心理・社会的機能は、プロテジェ(メンティー)が自己能力に対する意識や明確なアイデンティティの形成、組織に役立っているという自己有能感を促進する機能であり、主観的なキャリア発達を支援する機能です。
皆さんの周りには自然発生的にメンタリングが行われていると思います。
そのことを『インフォーマル・メンタリング』といい
組織が介入してメンタリング関係を構築させている場合は
『フォーマルメンタリング』といいます。
フォーマルメンタリングの方法は
人事部による割り当てやプロテジェによる逆指名などの方法があります。
また、メンター候補者は職場の先輩や上司に限らず広範囲で最近では、直接会う人に限らずウェブなどの活用もされております。
フォーマルメンタリングの目的
なぜ行われると思いますか?
たくさん目的はありますが、
仕事の基礎知識やスキルの伝授
悩みの相談など
メンティーの定着や戦力化を目指します。
それ以外にも
会社の伝統・理念などを受け継ぐ
メンター自身の成長につながる
人を育成する風土を醸成するという狙いもあります。
フォーマルメンタリングの成否の主因
それは、相性とメンターのスキルです。
ここで質問
あなたの周りのメンターは?
ありがとうございます。
メンターの支援スキルの中に私達が使うカウンセリングスキルの基礎的な能力
『傾聴』の技法が使われます。
こういった技法を研修などで習得した上で支援にあたることが望ましく
私達キャリアコンサルタントはそういうところにも関わり、あるいはスーパーバイジングをおこなったりという役割もできると思います。
実際にはフォーマルメンタリングは機能しないこともあります。
だからと言ってインフォーマルメンタリングの発生を待っているだけというのは問題です。
例えば、組織がなんらかの会食などを定期的に催したり、一緒に仕事をする機会を与えたりする一方でメンタリングについての知識やスキルを与えておくなどしてメンタリング関係が構築されてるのを促進するという方法をホールは提唱しています。
また、個別のキャリアコンサルティングを進める上では、シュロスバーグの4sにもあるように相談者自身が周囲の人物kらどのような支援を受けてきた(いる)かを知ることはとても重要であり、キャリアコンサルタントがそれを促進することが求められます。
相談者がキャリア形成をする上で有益な影響を受けたと感じている人物を上げさせ具体的にどのような機能が提供されてきたか?知ることが有効です。
キャリアコンサルタントが組織開発に関与する場合は、ここの職場というミクロな単位への介入となることが現実的に多いでしょうから、対象の職場の人間関係を知ることが端緒となります。
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